2022年11月12日にインドネシアのジャカルタで開催された超異分野学会にて、2022年度から始まったSATREPSのプロジェクト『微細藻類による二酸化炭素の固定と資源化によるエネルギーおよび食料資源の持続的生産システムの創出』に関して、ユーグレナ社からプロジェクトの取り組みを紹介いたしました。(※)採択されたSATREPSプロジェクトの詳細はこちら プレゼンテーションのタイトルは、『The Project for Integrated sustainable energy and food production from microalgae-based carbon capture and utilization』で、 RESEARCH SPLASHのプログラムの中におけるKEYNOTE PRESENTATIONの位置づけで、株式会社ユーグレナ執行役員CTOの鈴木がプレゼンテーションを行いました。 Hyper Interdisciplinary Conference 2022 @ Indonesia のKEYNOTE PRESENTATION の様子 プレゼンテーションの中ではSATREPSプロジェクト全体の説明として、インドネシアにおいて火力発電所等で発生する二酸化炭素を微細藻類によって回収し、持続可能な資源としてそれらの微細藻類を各種産業に活用する技術を開発し、カーボンニュートラル社会に向けた収益性の高いシナリオを提供することを目指した開発の方針について紹介させてもらいました。 微細藻類を活用したCCUのイメージ ポスターセッションではより詳細にグリーンテンペの話をさせてもらいました。紀元前からパン、ビールなど、食料品の生産技術として人類に多大なる恩恵をもたらしてきた発酵技術ですが、現在は発酵を制御する技術も増加してきました。我々のチームでは、従来の発酵プロセスを新しく構築しなおす技術を「発酵リモデリング」と定義づけており、その中でユーグレナなどの微細藻類を用いた発酵プロセスを「グリーン発酵」として、新しい発酵の付加価値を社会にもたらすことを目指しています。インドネシアの課題解決の可能性として、伝統的な発酵食品テンペに対して、発酵プロセスにおいてユーグレナ(和名:ミドリムシ)粉末を加えて作る高付加価値の機能性のあるグリーンテンペの開発を検討しています。 グリーンテンペのプロトタイプ商品の外観 新しく作ったグリーンテンペについての化学分析をサルファーインデックス技術をもちいて行いました。中でも、微生物の活性などと相関して、大きく変化するものの一つがエルゴチオネインの含有量であり、その変化を素材開発や商品開発に重要な項目の一つとして参考に用いています。 エルゴチオネイン含有量に関する各実験区ごとにおけるピーク面積の比較 https://tech.euglab.jp/sulfur/ (参考:サルファーインデックス解析技術について) 他にも、酵素活性や実施した官能試験の結果についても報告させてもらいました。テンペの発酵に使われたリゾープス菌によるものと考えられる酸性プロテアーゼの活性なども向上したことが推測され、熱をかけないテンペをそのまま食事として活用すると消化を助ける可能性も示唆されました。 酸性プロテアーゼの酵素力価の比較 各種実験区ごとの官能評価の結果 グリーンテンペに関する試食会も行い、参加者からのフィードバックを得ました。今後も引き続き、SATREPSのプロジェクトの進捗とともに成果を報告していく予定です。 本件は、一部SATREPSの支援をうけました。This work was partially supported by SATREPS program (Grant number: JPMJSA2204). 採択されたSATREPSプロジェクトの詳細はこちらhttps://www.jst.go.jp/global/kadai/r0404_indonesia.html 問い合わせ先 報道機関の方のお問い合せ https://www.euglena.jp/contact/b01/ 共同研究に関するお問い合せ https://www.euglena.jp/contact/b04/
2022年11月12日にインドネシアのジャカルタで開催された超異分野学会にて、2022年度から始まったSATREPSのプロジェクト『微細藻類による二酸化炭素の固定と資源化によるエネルギーおよび食料資源の持続的生産システムの創出』に関して、ユーグレナ社からプロジェクトの取り組みを紹介いたしました。(※)採択されたSATREPSプロジェクトの詳細はこちら プレゼンテーションのタイトルは、『The Project for Integrated sustainable energy and food production from microalgae-based carbon capture and utilization』で、 RESEARCH SPLASHのプログラムの中におけるKEYNOTE PRESENTATIONの位置づけで、株式会社ユーグレナ執行役員CTOの鈴木がプレゼンテーションを行いました。 Hyper Interdisciplinary Conference 2022 @ Indonesia のKEYNOTE PRESENTATION の様子 プレゼンテーションの中ではSATREPSプロジェクト全体の説明として、インドネシアにおいて火力発電所等で発生する二酸化炭素を微細藻類によって回収し、持続可能な資源としてそれらの微細藻類を各種産業に活用する技術を開発し、カーボンニュートラル社会に向けた収益性の高いシナリオを提供することを目指した開発の方針について紹介させてもらいました。 微細藻類を活用したCCUのイメージ ポスターセッションではより詳細にグリーンテンペの話をさせてもらいました。紀元前からパン、ビールなど、食料品の生産技術として人類に多大なる恩恵をもたらしてきた発酵技術ですが、現在は発酵を制御する技術も増加してきました。我々のチームでは、従来の発酵プロセスを新しく構築しなおす技術を「発酵リモデリング」と定義づけており、その中でユーグレナなどの微細藻類を用いた発酵プロセスを「グリーン発酵」として、新しい発酵の付加価値を社会にもたらすことを目指しています。インドネシアの課題解決の可能性として、伝統的な発酵食品テンペに対して、発酵プロセスにおいてユーグレナ(和名:ミドリムシ)粉末を加えて作る高付加価値の機能性のあるグリーンテンペの開発を検討しています。 グリーンテンペのプロトタイプ商品の外観 新しく作ったグリーンテンペについての化学分析をサルファーインデックス技術をもちいて行いました。中でも、微生物の活性などと相関して、大きく変化するものの一つがエルゴチオネインの含有量であり、その変化を素材開発や商品開発に重要な項目の一つとして参考に用いています。 エルゴチオネイン含有量に関する各実験区ごとにおけるピーク面積の比較 https://tech.euglab.jp/sulfur/ (参考:サルファーインデックス解析技術について) 他にも、酵素活性や実施した官能試験の結果についても報告させてもらいました。テンペの発酵に使われたリゾープス菌によるものと考えられる酸性プロテアーゼの活性なども向上したことが推測され、熱をかけないテンペをそのまま食事として活用すると消化を助ける可能性も示唆されました。 酸性プロテアーゼの酵素力価の比較 各種実験区ごとの官能評価の結果 グリーンテンペに関する試食会も行い、参加者からのフィードバックを得ました。今後も引き続き、SATREPSのプロジェクトの進捗とともに成果を報告していく予定です。 本件は、一部SATREPSの支援をうけました。This work was partially supported by SATREPS program (Grant number: JPMJSA2204). 採択されたSATREPSプロジェクトの詳細はこちらhttps://www.jst.go.jp/global/kadai/r0404_indonesia.html 問い合わせ先 報道機関の方のお問い合せ https://www.euglena.jp/contact/b01/ 共同研究に関するお問い合せ https://www.euglena.jp/contact/b04/